BLOG

ブログ

【加工事例】樹脂素材へのファイバーレーザーマーキング QRコード+テキスト印字 事例 (採用品)

製品トレーサビリティ用の個体識別番号を、樹脂製パーツににレーザマーキング。低価格で人気の30Wファイバーレーザーマーカーの「ML200-M30」を使用し、QRコート+テキストを印字。

樹脂へのレーザーマーキング加工事例|株式会社パルレーザー

01樹脂への印字の注意点と30Wファイバーレーザーのメリット

樹脂は金属と違って熱に弱く、素材によって色や質感もさまざまです。そのため「印字すればどれでも同じ仕上がりになる」わけではありません。ここでは初めての方にもわかりやすく、樹脂印字で気をつけたいポイントと、今回使用した30Wファイバーレーザーならではのメリットをご紹介します。

樹脂印字で注意したいこと

熱による変色・溶融
出力が強すぎると、樹脂が焦げたり溶けたりして見た目が悪化することがあります。
素材による発色の違い
樹脂の色・成分によって印字後の発色(白抜き/黒発色など)が変わります。
反射・透明素材は要調整
光を反射・透過しやすい素材はレーザーが乱反射しやすく、出力の細かな調整が必要です。
事前のサンプルテストが重要
本番印字の前に、実際の素材でサンプルテストを行い条件を確認することが失敗防止につながります。
樹脂は素材ごとに最適な条件が異なるため、出力・速度・パルス幅などを闇雲に上げるのは禁物です。まずはダメージレスの周波数、パルスを設定した上で弱い出力から試し、様子を見ながら調整するのが基本です。

30Wファイバーレーザーを使うメリット

熱ダメージを抑えた加工
100Wクラスに比べて出力が穏やかなため、繊細な樹脂にも熱による負担をかけにくいのが特長です。
微細な文字・QRも高精細
出力を細かくコントロールできるため、小さな文字やQRコードでもくっきり仕上がります。
ランニングコストを抑制
消費電力が控えめで、長時間の連続稼働でもコストを抑えて運用できます。
幅広い樹脂素材に対応
条件を調整することで、さまざまな色・種類の樹脂パーツに柔軟に対応できます。

02ファイバーレーザーマーカーとは?

ファイバーレーザーマーカーは、主に金属系の素材に高精度でマーキングができるレーザー機器です。しかし今回のように樹脂についても、MOPAレーザーの場合は条件によって綺麗に印字することができる場合があります。ML200シリーズは低価格でありながら高性能なMOPAレーザーを搭載しています。非接触で加工できるため素材へのダメージが少なく、耐久性のある刻印・印字を実現できます。そのため、工業製品の識別やトレーサビリティ管理、QRコードによる個体管理などに幅広く活用されています。

※MOPAレーザーとは、パルス幅や周波数を細かく調整できるファイバーレーザーの一種です。この調整幅の広さにより、樹脂のような熱に弱い素材にも条件を合わせやすいのが特長です。

印字のメリット

  • 非接触加工:ワークに直接触れずに加工するため、部材への負荷や変形の心配が少ない。
  • 高耐久性:インクジェット印字のように削れたり薄れたりしにくく、摩耗・薬剤・熱環境下でも消えにくい。
  • 高精度・微細印字:QRコードや小さな文字、複雑なロゴも高精細に再現でき、視認性・読み取り精度が高い。
  • ランニングコストの低さ:インクや溶剤などの消耗品が不要で、長期的な運用コストを抑えられる。
  • 環境対応:溶剤系インクを使用しないためVOC対策やRoHS対応にも有利。
  • トレーサビリティ向上:個体管理番号やシリアルナンバー、QRコードを恒久的に記録でき、品質管理・製品追跡に役立つ。

03サンプル概要

サンプル品目樹脂
印字内容テキスト/QRコード印字
テキスト:SAMPLE
QRコード1:S/N1234567890
QRコード2:SAMPLE
使用機種ML200-M30
レーザーの種類ファイバー
出力30W
印字範囲150mm×150mm

04加工条件(最終印字パラメーター)

使用機種ML200-M30
内容QRコード1テキストQRコード2
サイズ(mm)35×35
スキャン速度(mm/s)3000
出力(%)15
周波数(KHz)480
パルス幅(ns)6
印字回数(回)1
塗り潰しピッチ(mm)0.05
単体印字時間(秒)1.5461.051.555
合計印字時間(秒)4.155

※上記は最終印字時のパラメーターです。

05加工結果

樹脂ワークの加工前後比較

加工前(印字なし)と加工後(テキスト「SAMPLE」とQRコード2箇所を印字)の比較。

実際にレーザーで印字している様子の動画。

印字部の拡大写真

印字部の拡大写真。テキストとQRコードがくっきりと視認性良く印字されている。

ファイバーレーザーによる印字テストの結果、テキスト・QRコードともに綺麗に印字することができました。出力を強くすると印字色が黒くなり視認性が悪化したため、弱めの出力に調整し、印字時間を短縮する方向で最終条件を設定しています。

出力を上げれば早く印字できますが、樹脂は熱に弱く仕上がりが荒れてしまうことも。
弊社は素材ごとに出力・速度・パルス幅を細かく調整し、見た目と加工時間の両方が最適になる条件を見つけています。初めて導入を検討しているお客様も難しい設定を気にせず、安心してお任せいただけます。
現場からの所見 タクト(加工時間)についても、ご希望の時間内で印字を行うことは十分に可能という結果でした。QRコードはコードリーダーでの読み取りテストを実施し、読み取り率100%と非常に良好な評価が得られています。
本サンプル印字の結果をもとに採用決定 今回のサンプル印字テストの結果、お客様に評価いただき、採用が決定しました!!

06まとめ

  • ファイバーレーザー(ML200-M30・30W)により、樹脂表面へのテキスト・QRコード印字は視認性よく仕上げることができた。
  • 出力を上げすぎると印字色が黒くなり視認性が低下するため、樹脂素材では弱めの出力設定が有効。
  • 弱い出力でも印字時間を短く抑えられ、タクトタイムの要求にも十分対応できることを確認した。
  • QRコードの読み取り率は100%であり、トレーサビリティ用途としての実用性が高いことが確認できた。
  • 本サンプル印字の結果が評価され、今回の条件での量産採用が決定した。


  • レーザーマーカーでコスト大幅削減!価格、選び方、活用事例はこちら
  • レーザーマーカー印字サンプル承ります!
  • 選定に役立つ~導入お役立ち資料~ 無料ダウンロード
  • レーザーマーカー機能搭載!レーザークリーナーカスタム事例へ ML200-SG200
  • サビ取りレーザークリーナー、塗装剥離、溶接痕を一瞬で除去!レーザークリーナー製品紹介はこちら

レーザーマーカー・クリーナーのお見積り・ご相談はこちら

UVレーザー、ファイバーレーザー、CO2レーザーなど豊富に取り揃えております。金属や樹脂、木材など
幅広い素材に対応できます。1台からカスタマイズ可能です。お気軽にご相談ください。