MOTHER
レーザーマーカー専用ソフト
Mother操作方法
Motherとは
Mother(マザー)は、当社のレーザーマーカー専用に
独自開発されたオリジナルのPC側ソフトウェアです。
当社のレーザーマーカーを操作する際に、
使用するPCにインストールしてレーザマーカーを操作します。
テキストやバーコードだけでなく、四角形、円、連続線などの図形オブジェクトや、BMPファイルやCADデータ(DXF)も取り込み印字することができます。
初めてレーザーマーカーを操作する方でも分かりやすいデザインを目指して作られています。
PCレスモードでは、Motherからレーザーマーカーに印字データを転送し記憶させて、その後はPCとレーザーマーカーを切り離して運用することもできます。

「Mother(マザー)」基本操作(要約編)▼
Youtubeの「Mother(マザー)」ポッドキャスト風の内容を要約しましたので、動画と合わせてご覧ください
株式会社パルレーザーのレーザーマーカー用ソフトウェア『Mother』の取扱説明書について、特に押さえておくべきポイントや使いこなしの勘所を解説します。
このソフトウェアは非常に多機能ですが、鍵となる設定や機能をいくつか理解すれば、きっとご活用いただけるはずです。
まず基本として、『Mother』ソフトウェアは、パルレーザー社のレーザーマーカーをPCで制御するためのものです。
その中心的な役割は、主に二つあります。
一つ目は、マーキングしたい内容、マニュアルでは「オブジェクト」と呼んでいますが、これを作成し配置することです。オブジェクトとは、文字、図形、バーコードなどを指し、これらに対して出力や速度などを設定・管理します。
二つ目は、それらをどのようなレーザーの条件でマーキングするか、つまり「ペン」の設定です。
この「オブジェクト」と「ペン」が、『Mother』を理解する上での基本概念となります。オブジェクトがマーキングする「対象」で、ペンはその「マーキング方法」とイメージすると分かりやすいでしょう。
ペンは32種類も設定できるため、細かく調整が可能です。選択肢が多いと最初はどれを使えばよいか迷うかもしれませんが、これは素材や求める印字品質に合わせて最適化できるということです。例えば、「深く掘りたい時用のペン」や「表面に軽くマーキングするだけのペン」など、事前に設定しておくと非常に便利です。この使い分けが鍵となります。
マニュアルを読む中で特に重要だと感じられるのが、「PCモード」と「PCレスモード」という二つの動作モードです。これらは利用シーンに応じて選択する必要があります。
PCモード: PCを接続したまま使用します。最大のメリットは、設定変更がリアルタイムで反映され、試行錯誤しやすい点です。ただし、常にPCがそばに必要になります。
PCレスモード: 作成したデータ(「品種データ」と呼び、最大2000件保存可能)をマーカー本体に転送すれば、PCなしで単独稼働できます。そのため、工場の生産ラインに組み込み、PLC(工場の機械を自動制御するコンピュータ)と連携させる場合は、PCレスモードが適しています。ただし、データを作成して転送する手間はかかります。
つまり、手元で柔軟に設定を変更したり試したりしたい場合はPCモード、一度設定を決めて自動で連続稼働させたい生産ラインなどではPCレスモード、という判断軸になるでしょう。ご自身の環境や使い方に合わせて、最初にどちらのモードが適しているかをしっかり考えることが、導入時の大きな分岐点となります。
これらの基本を踏まえた上で、マニュアルにはさらに特化した便利な機能も紹介されています。
ガイド光: 位置合わせを助ける機能です。特に「WD(ワークディスタンス)ガイド」は、印字対象物までの最適な焦点距離を赤い光で視覚的に示してくれます。焦点合わせは手間がかかり感覚的な部分もあるため、視覚的に分かるこの機能は現場で非常に役立ち、実用的です。
移動マーキング: コンベア上のワーク(印字対象物)を止めずに、動きながら追従してマーキングできるため、連続生産ラインの効率を飛躍的に高めます。タクトタイムを短縮できるだけでなく、連続フロー生産のような製造方式において、生産ラインの流れを止めずに組み込むことを可能にする点で大きな意味を持ちます。効率化を重視する方には特に魅力的な機能でしょう。なお、これはPCレスモード限定の機能であり、生産ライン全体の設計思想にも関わってくる重要な機能と言えます。
可変テキスト: 日付や連番のように毎回内容が変わる情報も自動で印字できます。この機能により、現在の日時や、印字するごとに増減するカウンター(連番)を自動で付与できます。さらに、PCレスモードでは、異なる品種データ間でも連番を引き継げる「共通カウンター」も利用可能です。
これらの機能を最大限に生かす上で、運用上のコツや注意点もいくつかあります。
接続方法: 初めて使用する際は、必ずUSBで接続する必要があります。イーサネットケーブルでの接続を利用したい場合でも、最初にUSBで接続し、IPアドレスなどの設定を行ってから切り替える手順となります。
PCのスリープ設定: 設定によってはUSB接続が途切れてしまうことがあるため、常時接続が必要な場合は、PCの電源設定を確認しておくことが重要です。これは意外な落とし穴となり得ます。
安全性: 最も重要な点です。マニュアルでも繰り返し強調されていますが、印字時のレーザーはもちろん、ガイド光もレーザーです。レーザー光を絶対に直接見ないこと、保護メガネを必ず着用すること、必要に応じて装置全体を覆う遮蔽ボックスを使用するなど、安全対策は徹底してください。安全第一で運用しましょう。
ここまで、『Mother』ソフトウェアの取扱説明書から、基本概念である「オブジェクト」と「ペン」、重要な選択肢である「PCモード」と「PCレスモード」、そして「移動マーキング」や「可変テキスト」といった具体的な便利機能、さらに接続や安全に関する注意点まで詳しく見てきました。
このソフトウェアは非常に多機能ですが、今回お話ししたポイント、特にPCモードとPCレスモードのどちらがご自身の使い方に合っているかを見極めることが、ソフトウェアを有効に活用するための第一歩となるでしょう。
最後に、応用的な視点として、マニュアルに記載されている「カスタム定義表」という機能について触れておきましょう。これは、カウンターの数字(例:1, 2, 3)を、指定した文字(例:A, B, C)に置き換える機能です。単なる連番の置き換えだけでなく、例えば製品のステータスやロットごとの特別なフラグなどを、数字ではなく特定のシンボルやコードで動的に表示するといった応用も考えられます。マニュアルには詳細な記述がないかもしれませんが、定義次第でかなり応用が利きそうで、独自の管理コード生成など、探求してみる価値があるかもしれません。
今回の解説は以上となります。この情報が、皆様の『Mother』ソフトウェアに対する理解を深め、より効果的に使いこなすための一助となれば幸いです。
豊富なオブジェクト
Motherでは複数の「オブジェクト」を用意しています。
図形オブジェクト
- 直線、四角形、円、連続線、曲線、楕円、点
テキストオブジェクト
- TrueTypeフォント、単線ストロークフォントに対応
- ユーザーが独自に作成できるオリジナルフォントにも対応
- 自動カウンターやカレンダー機能により、S/N印字や賞味期限などの日付印字が可能
- ベアリングなどの円形ワークに対応した「円弧」印字機能も搭載

バーコードオブジェクト
- 様々な規格のバーコードに対応
- 【1次元バーコード】
- JAN / UPC / ITF / NW-7 / CODE39 / CODE128 / GS1-128 / GS1-DataBar
- 【2次元バーコード】
- QRコード / マイクロQRコード / Data Matrix / Data Matrix GS1
画像オブジェクト
- BMP、JPG、JPEG、PNG、GIF形式に対応
オブジェクトのグループ化
複数のオブジェクトをグループ化したり、グループ化を解除を行うことができます。
またオブジェクトを組み合わせて「グループ化」して、より複雑な図形や
塗り潰しを作成することができます。
例)テキストと四角形をグループ化して、塗り潰しを反転(背景を塗り潰し)

I/Oの状態をリアルタイム表示
I/Oは生産ラインでは非常に重要です。
印字不良などが発生した場合、I/Oの配線がされているか、PLCから信号は正常に入力されているかなどI/O状態を確認したいことが良くあります。
MotherではI/O状態を視覚的にわかりやすく表示する
I/Oモニター機能が備わっています。
信号が入力されている、または出力しているポートは「黄色」で表示されます。
また出力を疑似的にON/OFFしてシュミレートする機能も搭載しています。

PCモードとPCレスモード
レーザーマーカーは「PCモード」「PCレスモード」の2つのオペレーションモードがあります(※機種によってはPCモードのみ対応)。
このモードをMotherで設定、管理します。
PCモード
PCモードでは、オブジェクトを配置して印字ボタンを押すだけで非常に簡単に印字することができます。
初心者向けのモードです。但し必ずPC(パソコン)とレーザーマーカーをUSBまたはLANで接続して利用する必要があります。
また日付やナンバリングなどの印字データ生成はPC主導で行われます。

I/Oを利用する場合はPCレスモードを推奨します。
PCレスモード
PCレスモードでは、オブジェクトを配置した印字データを一度レーザーマーカーにすべて転送し不揮発性メモリに保存します。
印字データ転送後は、レーザーマーカーとPCを切り離してレーザーマーカー単独で動作させることができます。
通常PLCからI/O操作したり通信コマンドでテキスト文字をリモート可変したい場合などで利用します。
日付やナンバリングなどの印字データ生成はレーザーマーカー内部で行われます。

GS1 Databarに対応
医薬業界でよく利用されているGS1 DataBarの「合成シンボル」にも対応しています。
国内他社のレーザーマーカーで、この合成シンボルまで対応したものは少ないです。
Motherでは、豊富な種類のGS1 DataBarに対応しています。
(対応GS1 DataBar)
- ・GS1 DataBar/GS1 DataBar CC-A,B
- ・GS1 DataBar Truncated/ GS1 DataBar Truncated CC-A,B
- ・GS1 DataBar Limited/GS1 DataBar Limited CC-A,B
- ・GS1 DataBar Stacked/GS1 DataBar Stacked CC-A,B
ノーマルとCC-AとCC-Bは、入力した文字列から自動で判断されます。 ※GS1 Databar拡張型(Expanded)は将来対応予定
【Motherで生成した「合成シンボル」】

DLL(オプション)でオリジナルソフト
オプションのDLLをご購入頂き、DLLファイルをお客様アプリケーションに組み込むことでMotherをお客様アプリケーションから制御することができます。
例えば、DLL関数で文字オブジェクトを生成したり、レーザーを出したり、停止したりが簡単にできるようになります。
もちろん「通信コマンド」にも対応しており、コマンドベースで同様のことは行うことは可能ですが通信コマンドは、データの送受信処理、場合によってはチャックサムなどを作り込む必要がある、など少面倒な側面があります。
DLL関数を利用することで、短期間にレーザーマーカーを制御可能なオリジナルソフトを簡単に作成することができます。
【Motherクラスを初期化する関数】

【オブジェクトを移動する関数】

MOTHERよくあるご質問(FAQ)
- Q1. 『MOTHER』とはどのようなソフトウェアですか?
- 『MOTHER』は、株式会社パルレーザーが独自に開発したレーザーマーカー用制御ソフトウェアです。ファイバー、UV、CO₂など複数のレーザーに対応し、PC上で文字・図形・バーコードなどの「オブジェクト」を作成・配置し、それぞれに印字条件を設定する「ペン」と組み合わせることで、最適なマーキングが行えます。
- Q2. PCモードとPCレスモードの違いは何ですか?
- PCモードは、PCと接続した状態でリアルタイムに設定や印字テストができる操作性重視のモードです。PCレスモードは、作成済みのデータ(品種データ)を本体に転送することで、PCなしでの連続印字が可能になり、生産ラインでの組み込みや自動制御に最適です。
- Q3. 可変情報(日時・連番など)の印字は可能ですか?
- はい。『MOTHER』では、印字のたびに変化する日時、カウンター(連番)、共通カウンター(複数データ間の連番引き継ぎ)に対応しており、ロット管理や製品トレーサビリティにも活用されています。
- Q4. 多言語やカスタムフォントには対応していますか?
- はい。『MOTHER』は日本語・中国語・英語に対応し、TrueTypeフォントを取り込むことで、企業独自のフォントやロゴを活かしたブランディング印字が可能です。
- Q5. 移動体へのマーキングもできますか?
- 可能です。『移動マーキング』機能を使えば、コンベア上で流れるワークに追従しながら印字が可能です。生産ラインの流れを止めることなく、タクトタイム短縮に貢献します(※PCレスモード限定機能)。
- Q6. 安全面での注意点はありますか?
- はい。『MOTHER』の操作に関わらず、レーザー印字時は必ず保護メガネを着用し、ガイド光も含めてレーザー光を直視しないことが重要です。必要に応じて遮蔽ボックスの使用も推奨されており、安全第一での運用が求められます。
- Q7. 応用的な使い方として、どんな工夫ができますか?
- 「カスタム定義表」機能では、連番を文字や記号に置き換えることで、製品状態の表示やロット管理コードのカスタム化が可能です。システムや工程管理に柔軟に対応できる応用性の高さも『MOTHER』の魅力です。
他社レーザーマーカーとの違いは?
1日本国内メーカーが自社開発のため低価格
株式会社パルレーザーは、日本国内のメーカーです。
レーザー制御技術の基幹であるコントロール基板、ソフトウェアを自社で開発しています。設計・開発・製造まで全工程を一括して自社で行っていることから、高性能で高品質な製品を低価格で提供することが可能です。

2必要な機能だけを組み込み、メンテナンスしやすい
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