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レーザーマーカー・レーザークリーナー使用時の保護メガネの重要性

1.なぜレーザー保護メガネが必要なのか?
レーザーマーカーやレーザークリーナーを使用する際、適切な保護メガネの着用は非常に重要です。レーザー光は可視光だけでなく、赤外線や紫外線など人の目には見えない波長を含むことがあり、不適切な対応をすると目に深刻な損傷を与える可能性があります。特に、強力なレーザーを発する機器を扱う場合、直接または間接的なレーザーの反射光が視力に大きな影響を及ぼすため、適切な保護が求められます。
1.1 レーザーが目に与える影響
- 網膜の損傷:レーザー光が目に入ると、網膜に焼き付けを起こし、視力の低下や失明の原因になる。
- 角膜・水晶体への影響:波長によっては角膜や水晶体が損傷し、炎症や視界のぼやけを引き起こす。
- 長期的なダメージ:短期間の露光であっても、繰り返し曝露することで慢性的な視力低下を招く。
2. 保護メガネを選ぶ際に考慮すべきポイント
2.1 OD値(光学濃度)とは?
レーザー保護メガネを選ぶ際に重要な指標の一つが OD値(Optical Density) です。OD値は、特定の波長に対する光の透過をどれだけ抑えるかを示す数値で、以下のような計算式で表されます。
(Tは透過率)
例えば、OD=4 の場合、レーザー光の透過率は0.01%(1万分の1)となります。OD値が高いほどレーザー光の遮断効果が高くなります。
OD値 | 透過率(%) |
1 | 10% |
2 | 1% |
3 | 0.1% |
4 | 0.01% |
5 | 0.001% |
6 | 0.0001% |
レーザーの出力や波長に応じた適切なOD値の保護メガネを選ぶことが重要です。
2.2 光透過率と視認性のバランス
保護メガネは、レーザー光をカットする一方で、通常の作業環境での視認性を確保する必要があります。特に、
高すぎるOD値 はレーザー光を強く遮断する一方で、可視光の透過率が下がることで視界を暗くしてしまい、作業効率を低下させる可能性があります。
低すぎるOD値 は十分な保護が得られず、安全性を損ないます。
適切な光透過率を確保することで、安全性と作業効率の両方を維持できます。
2.3 波長対応の確認
レーザー光の波長は使用する機器によって異なります。保護メガネは、対応する波長のレーザー光を適切に遮断できるものを選ぶ必要があります。
レーザー種類 | 主な波長(nm) |
ファイバーレーザー | 1064 |
CO2レーザー | 10600 |
YAGレーザー | 1064, 532 |
UVレーザー | 355 |
各レーザーの波長に適した保護メガネを選ばないと、十分な防護効果を得られないため、購入時に必ず波長の適合性を確認しましょう。
5 .まとめ
レーザーマーカーやレーザークリーナーを使用する際には、適切な保護メガネの着用が不可欠です。特に、OD値、光透過率、波長の適合性を考慮しながら、安全性と作業性を両立できる保護メガネを選ぶことが重要です。
レーザー機器を安全に運用し、視力を守るためにも、適切な保護対策を実施しましょう。


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