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レーザーマーカーでバーコード・QRを高精度に印字する方法と導入のヒント【2025年版】

製品のトレーサビリティや識別管理が求められる中で、「読み取りミスのない印字」をどう実現するかは、製造業・物流・医療・食品業界に共通する課題です。特に、バーコードやQRコードといった機械判読用の印字では、「精度」と「耐久性」が不可欠です。
QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です

本記事では、レーザーマーカーを活用したコード印字に焦点を当て、インクジェットとの違いや印字対象ごとの選定ポイント、導入事例などを含めて詳しく解説します。導入を検討中のご担当者様にとって、検討の一助となれば幸いです。

バーコード・QR印字にレーザーマーカーが選ばれる理由

かつてはインクジェット方式が主流だったバーコード印字。ですが、現在ではレーザーマーカーの採用が急増しています。その理由は以下の通りです。

高耐久で消えない印字が可能

レーザーマーカーは素材の表面を直接加工するため、インクのように「擦れて消える」「にじむ」といった問題がありません。医薬品や食品包装においては、流通時の摩耗にも耐えられる印字が求められ、非接触かつ耐久性の高いレーザー方式が適しています。

特に、パルレーザーの「ファイバーレーザー」は、金属や樹脂への高精度なマーキングに定評があり、製品パッケージや個体識別に最適です。

消耗品不要でランニングコストが低減

インクジェットでは、定期的なインク・溶剤の補充やメンテナンスが不可欠ですが、レーザーマーカーは消耗品が不要。メンテナンスも軽微で済み、長期的な運用コスト削減につながります。

高速ライン・自動化対応にも強い

レーザーマーカーは、搬送ラインの速度や印字タイミングに合わせて柔軟に制御できます。特に、パルレーザー社の制御ソフト「Mother」は、印字データの自動切り替えや外部信号との連携に対応しており、自動化ラインでも高精度な印字が可能です。多品種少量生産にも柔軟に対応できる点が、多くのお客様にご評価いただいています。

対応できるバーコード・QRの種類と印字実績

レーザーマーカーは、以下のようなコード形式に対応しており、さまざまな業界・素材への印字実績があります。

一次元コード(バーコード)

  • JANコード(日本の標準商品コード)
  • Code39(工業用で広く使用)
  • ITF、NW-7 など

二次元コード(QR・DataMatrix)

  • QR(食品やパッケージによく使われる)
  • DataMatrix(小型部品や医療用途)

印字対象となる素材例

  • ステンレス・アルミなどの金属部品
  • 樹脂成形品(電子部品、ケースなど)
  • 食品包装用フィルム、紙箱

パルレーザーでは、これらの印字対象に合わせた最適な機種提案を行っており、事前のサンプル印字によって導入前の検証も可能です。

高精度なコード印字を実現するための機種選定ポイント

コード印字では、「解像度」「コントラスト」「読み取り率」が成果を左右します。機種を選ぶ際には、以下の要素に注目しましょう。

高精細印字に対応したスポット径

バーコードやQRは、小さなセル(点)の集合です。スポット径が大きすぎると、隣接セルがつぶれ、読み取りエラーの原因になります。パルレーザーの高精細モデルは、小スポットで高密度なコードにも対応可能です。

素材に応じたレーザー方式

  • 金属: ファイバーレーザーが最適。黒発色や深堀り印字が可能。
  • 樹脂: ファイバー/UVレーザーの使い分けでコントラストを確保。
  • フィルム包装: CO2レーザーが滑らかな印字に適することも。

ソフトウェアによる印字制御

制御ソフト「Mother」は、外部PLCやセンサとの連携、日付やロットの自動生成、複数コード切り替えなどにも対応。大量生産現場でも安定した運用が実現できます。

業界別にみる導入事例と運用の工夫

レーザーマーカーは、多種多様な業界で採用が進んでおり、それぞれの業界特有の課題を解決しています。

食品業界

フィルム包装や紙箱への印字においては、CO2レーザーが多く使用されています。インクジェットと異なり、乾燥時間不要・インクのにじみもなく、ラインスピードに対応した安定稼働が実現。

導入事例:某食品メーカーでは、従来のインクジェットからパルレーザーの「PL2000C」に切り替え、印字トラブルが激減。制御ソフトMotherにより日付・ロット切り替えを自動化し、ヒューマンエラーも抑制されました。

金属加工業界

金属への2次元コード印字には、ファイバーレーザーが最適。深堀りや黒発色により、耐薬品性・耐摩耗性の高い印字が実現します。

導入事例:鋸刃メーカーでは、PL2000F-S20を採用。コンパクトな設計で既存装置に組み込みやすく、Motherを用いたロボットとの連携により、製品ごとに異なるバーコードやQRの内容を即時に切り替えて対応。これにより、生産効率の向上とトレーサビリティ強化を実現しています。Motherは、複雑なデータ管理や外部機器との信号同期も柔軟に行えるため、現場オペレーションの負荷軽減にもつながっています。

電子部品業界

小型で精密な成形部品にDataMatrixを印字。狭い面積にも高精細に印字できるレーザーと、部品搬送と連携したタイミング制御が重要。

導入事例:パルレーザーの「ML200」シリーズは、コンパクトかつ低価格帯で、電子部品業界などでの導入実績があります。制御ソフト「Mother」を用いることで、印字データの一括管理や日付・品番ごとの可変印字もスムーズに行うことができ、現場の生産性向上や誤印字防止にも貢献しています。

パルレーザー制御ソフト「Mother」の特長と活用ポイント

Mother」は、パルレーザー社のレーザーマーカーをPCで制御する専用ソフトウェアで、印字内容の作成と制御を担う「オブジェクト」と、印字条件を管理する「ペン」という2つの基本要素で構成されています。ペンは最大32種まで設定可能で、印字対象に応じて適切な出力・速度などを使い分けることができます。

モードは「PCモード」と「PCレスモード」の2種。PCモードはリアルタイム設定変更に適し、PCレスモードは最大2000件の品種データを本体に保存できるため、生産ラインとの連携や連続稼働に適しています。

特に注目すべき機能として、印字対象までの距離を赤色光で示す「WDガイド」や、搬送物を止めずにマーキング可能な「移動マーキング」、日付や連番を自動生成できる「可変テキスト」、異品種間でも連番を引き継げる「共通カウンター」などがあります。

さらに、数字を任意の文字列に置き換える「カスタム定義表」機能も搭載されており、独自のコード管理や特殊な識別情報の付加にも対応可能です。

USB・LAN接続に対応し、初期設定はUSB接続で行う必要があります。PCのスリープ設定やレーザー安全対策にも注意が必要ですが、適切に運用することで高精度な印字とライン効率の向上に貢献できます。

詳細は [Motherのページ] でご確認いただけます。

高精度なコード印字を実現するレーザーマーカーの選び方まとめ

バーコードやQRの印字では、「消えない」「正確」「高速」という要件をすべて満たすことが求められます。レーザーマーカーは、これらを高水準で実現できる装置として、多くの業界で活用が進んでいます。

特に、以下のような課題をお持ちの企業様には、レーザー方式が有効です。

  • インクの補充・乾燥時間に悩んでいる
  • 読み取り精度や印字不良によるライン停止が課題
  • 印字品質を保ちながらランニングコストを下げたい

パルレーザーでは、印字対象やコード内容に応じた機種選定や、事前のサンプル印字にも対応しています。導入後のアフターサポートやソフトウェア連携支援も行っておりますので、安心してご相談ください。

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